今こそ知るべき!次亜塩素酸水のすごい効果とは


最近新型コロナウイルスの影響で除菌に敏感になっている人は少なくありません。そんな中、「次亜塩素酸」という言葉をよく聞くようになったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、「次亜塩素酸」という言葉だけを聞くと「何か人体に害があるのでは?」「難しそうな化学物質なので使いづらいのでは?」と不安を抱いてしまっていて、その効果や使い方についてよくわかっていない人が多いようです。でも、なんと次亜塩素酸は私たちの体内でも作られている物質なんです!そういわれると急に安心できますよね。

そもそも最近よく聞くようになった「次亜塩素酸」には、実は次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムという2つの種類があるのです。この2つはとてもよく似た言葉ですし、大元は同じですが全く違う性質を持っています。

Twitterなどでも次亜塩素酸についての話題が飛び交っていますが、その中にはこの2つを混同してしまっているツイートも多く見かけました。しかし実は次亜塩素酸水は除菌水として使うメリットが大きいのです。これを知らないのはもったいない!

そこで今回は次亜塩素酸水の効果について解説させていただきたいと思います。

次亜塩素酸水とは何か

次亜塩素酸水とはちょっと難しい言い方をすると「塩酸又は食塩水を電解することにより得られる次亜塩素酸を主成分とする水溶液」のことです。次亜塩素酸水は平成14年に食品添加物として指定されました。
(参考:厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002wy32-att/2r9852000002wybg.pdf

ウィキペディアには家庭で使用する用の次亜塩素酸水は以下のように作られていると記載されています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AC%A1%E4%BA%9C%E5%A1%A9%E7%B4%A0%E9%85%B8%E6%B0%B4
②次亜塩素酸ナトリウムを水で希釈するとともに塩酸や炭酸等でpH調整をする方法・・・・家庭での使用にpH調整されている。

このウィキペディアの説明を見るとお分かりかと思いますが、もとは次亜塩素酸ナトリウムなので上述したように大元は同じものなのです。しかし、次亜塩素酸ナトリウムを希釈してpH調整すると全く違う性質になるのです。この2つの違いについては後程お伝えします。

次亜塩素酸水の効果

次亜塩素酸水は人体に害がなく、アルコールと違って手荒れがしにくいのが特徴です。しかしそうなると除菌効果が低いのでは?と思う方も多いと思います。

しかし、先ほど紹介した厚生労働省の資料にもある通り、除菌力は次亜塩素酸ナトリウム(例えばキッチンハイターなどをイメージしてください)と同等以上の効果が得られているのです。

各種殺菌剤との比較試験(各種微生物についての殺菌 効果、食品に対しての殺菌効果)を行ったところ、次亜塩 素酸ナトリウム等と同等以上の殺菌効果が得られた。

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002wy32-att/2r9852000002wybg.pdf

更に匂いもなく、可燃性もなく、次亜塩素酸水の中でも特に微酸性次亜塩素酸水ではほとんど残存もないという安心安全の水溶液なのです。

次亜塩素酸水と次亜塩素ナトリウムの違い

まず大きな違いとして挙げられるのは次亜塩素酸水が酸性なことに対して次亜塩素ナトリウムはアルカリ性という点です。

次亜塩素酸ナトリウムは塩素系漂白剤の中に含まれていて、上述したキッチンハイターは塩素系漂白材です。今、アルコール除菌が品薄になって様々なメディアでこういった塩素系漂白剤を水で希釈して除菌力の高い次亜塩素酸ナトリウムを作れると紹介されているので一度は目にしたことがあるかもしれません。

次亜塩素酸ナトリウム=キッチンハイターなどの塩素系漂白剤という誤解をしている人も多く(因みにあたかもそうであるかのように書いてあるサイトも複数ありました)、このため更に次亜塩素酸水をこの塩素系漂白剤を薄めたものというように誤解してしまう人が増えているのかもしれません。

因みに先ほどから塩素系漂白剤の例としてキッチンハイターを出させていただいているので、キッチンハイター=次亜塩素酸ナトリウムではないことと、塩素系漂白剤を希釈した除菌液が人体に与えかねない影響について花王さんのホームページを紹介させていただきます。

次亜塩素酸ナトリウムを含む花王の塩素系漂白剤は、衣料用の「ハイター」と台所用の「キッチンハイター」です。
「ハイター」と「キッチンハイター」は、次亜塩素酸ナトリウム濃度が6%になるように生産されています。
(中略)

・「ハイター」「キッチンハイター」が目に入ると、薄めた液でも失明のおそれがあります。十分な注意が必要な製品ですので、必ず使用方法や使用上の注意をよくお読みください。

・「ハイター」「キッチンハイター」は非常にアルカリ性の強い製品であり、薄めた液でも皮膚を傷めるおそれがあります。手指などへのご使用はおやめください。皮膚についた時はすぐに水で十分洗い流してください。

・薄めた液をスプレー容器に入れて噴霧することはおやめください。スプレーした時に霧状の液を吸い込むことがあり、せき込んだり、呼吸器に異常をきたしたりするおそれがあります。

(花王 https://www.kao.com/jp/soudan/topics/topics_107.html

もし実際にこういった商品を使って除菌液を作りたい場合には、上記のサイトに希釈の仕方や注意点なども記載されていますのでしっかり確認の上使用するようにしてください。

さて、上記のような次亜塩素酸ナトリウムに対して次亜塩素酸水は上述の通り人体に害のない除菌液ですし、アルコールのように手荒れしやすくないので手指の消毒には特に次亜塩素酸水がお勧めです。加湿器に入れて使うこともできますので(加湿器と商品双方の注意書きなどはよく読んでからご使用ください)いちいち部屋中を拭かなくてもお部屋丸ごと除菌ができるという優れものです。

アルコール除菌や次亜塩素酸ナトリウムとの違いについてはジアケアの商品サイトより引用させていただきます。

若干値段は高くなりますが、特に小さいお子さんのいる家庭や肌が荒れやすい方、部屋の除菌をしたいけど時間がないOR面倒という方は次亜塩素酸水を使うことをお勧めします。

最後に参考までに記事冒頭で記載した「なんと次亜塩素酸は私たちの体内でも作られている物質」ということについては上原記念生命科学財団研究報告集に以下のように記載されています。

細菌が体内に侵入すると、はじめに白血球の中の好中球と呼ばれる細胞が、感染部位に集まり、細菌を貪食、殺菌する。(中略)

好中球は、細菌を貪食作用により細胞に取り込むと、NADPH オキシダーゼの機能がオンになり、酸素からスーパーオキシドが生産される。
スーパーオキシドはそれ自体細菌を撃退する強い酸化力を有するが短寿命である。多くのスーパーオキシドは、不均化反応により過酸化水素となる。このようにして生じた過酸化水素は、好中球の別の酵素の反応に利用される。その酵素は、ミエロペルオキシダーゼ(MPO)と呼ばれ、過酸化水素と塩素イオンのから次亜塩素酸(HClO)を生成している。次亜塩素酸は、非常に高い抗菌作用を有していることが知られていて、これにより侵入した細菌が撃退される。このように、MPO が作り出す次亜塩素酸は、好中球が細菌を攻撃するための重要な武器になっている。
次亜塩素酸は、塩素系漂白剤の主成分であるが、興味深いことに我々の体内でも合成され、細菌と戦っているのである。

https://www.ueharazaidan.or.jp/houkokushu/Vol.32/pdf/report/015_report.pdf

まとめ

現在は新型コロナウイルスの影響で除菌についてかなり意識する方が増えました。

今後きっと新型コロナは落ち着いてくるとは思いますが、新型コロナ以外のウイルスも今までもこれからもたくさん私たちの周りには存在します。風邪やインフルエンザだってそうですよね。そういう意味では除菌の必要性は新型コロナウイルスが治まっても絶対に必要になります。

もちろん神経質になる必要はないのですが、今除菌の習慣が身についたことを好機ととらえて、新型コロナウイルスが治まったら除菌習慣も終わりではなく、今後も最低限の除菌生活を送ってご自分やご家族の身体を守っていってもらえたらと思います。